あーきぺらごlog

日々の記録や植物育成録

甘夏[18'4-19'8]

f:id:unnmo:20190829150815j:plain

18年4月のすがた

母方の親戚の家に生えているらしい甘夏が送られてきた。甘くて美味しかったその種を捨てるのが忍びなかったのが、ここ数年続いている園芸熱のはじまりだ。2017年春のこと。それ以前から細々と植物を育てては枯らしを繰り返していた僕だったけど、それを境にまともな管理、育て方の勉強、そして限りなく株を増やすことをし始める。

 

日本における柑橘栽培の歴史を調べていくと、僕の好きな離島とも結びつきが強いことを知る。民俗学者宮本常一が活躍した時代、関東以南の離島で価値ある作物として柑橘類が拡がり、それが離島の経済を支えたこと。この少子化の時代ますます存続が難しくなっていく離島社会だけれど、その寿命に数十年分のストックを与えた柑橘の存在。

 

そんなこんなで、柑橘類は一番好きな植物だ。今家で育てているのは

・甘夏10株

・レモン1株

ザボン1株

・パール柑3株

・金柑2株

・すだち2株

・はっさく10株

アゲハ蝶のレストランとして導入したレモン以外全て実生(種をまいて1から育てること)の株で、19年夏現在まだまだ身をつけるのは先で、一番大きな甘夏の株でも少年期の終わりといった成長度合い(50cm位か)なので、じっくり育てていく所存。

 

というわけでここからは甘夏10株あるうち、特にそだっている1株の記録を載せよう。

 

19'2

f:id:unnmo:20190214135100j:plain

19年2月のすがた

発芽から1.8年の実生株たち。日の当たる特等席ですくすく育つ。一方向に偏って伸びていたので向きを変えてみたら頂芽が日光の方に対応し始めた。一部葉先枯れが発生し、赤玉土オンリーではやはり栄養素が足りてないようだったのでリン・カリ肥料を施す。今年はどこまで伸びるかな?

 

f:id:unnmo:20190313133825j:plain

19年2月のすがた

リン-カリ系肥料を施したら、多くの株で一気に新芽が動いた。柑橘は伸びる際新芽ユニットができる。虫の触角のような形で、予め伸びるべき葉がまとめて小さく用意されている。あと脇芽も続々出た。今後枝が分岐するということ。

 

19'4

f:id:unnmo:20190829150818j:plain

19年4月のすがた

昨年葉が落ちてしまった根本付近の幹、節々から新芽が。肥料施したのにこいつだけ縦に伸びないなと思っていたら、横に伸びる準備をしていたのか。因みにこいつは母方の親戚の家に生えていたという甘夏の実生で、雑種入り乱れてどんな味になるかもわからんけどそれが楽しみだぜ

 19'5

f:id:unnmo:20190515151320j:plain
f:id:unnmo:20190515151329j:plain
19年5月のすがた

どうにも最近元気無くて、原因はハダニだった。奴らが葉っぱの裏に付いてチューチューしたせいで葉が落ちる落ちる。防除剤と霧吹きを一週間みっちり行なった結果胴吹き芽がえらい勢いで伸び出した。…のはいいんだが、その芽が葉も出さずひたすら尖っててやや気持ち悪い。

 

f:id:unnmo:20190521094244j:plain
f:id:unnmo:20190521094334j:plain
19年5月のすがた

毎日の葉水によりこれまでの生育不順の鬱憤を晴らすかのように伸びる胴吹き枝。前回投稿の5日後とは思えないほどのスピード。つい手をかけすぎて枯らしちゃう植物も多いが、こと葉水に関しては手数がものをいうようだ。

 

19'6

f:id:unnmo:20190606084342j:plain

19年6月のすがた

この数ヶ月で随分姿が変わってしまった。古い葉がどんどん落ちて、新しい葉だけが残った結果。ある程度成長している株は、病害虫にやられてもすぐ復活する地力があると感じる。

 

19'7

f:id:unnmo:20190701082459j:plain

19年7月のすがた

横に横に広がろうしている。藪を形成するような成長のムーブ。梅雨が彼らを強くした。

 

19'8

f:id:unnmo:20190829150759j:plain

19年8月のすがた

前回から大きな変化はないんだけど、せっかく撮影ブースがあるので記念写真的に。

 

f:id:unnmo:20190829152743j:plain

19年8月のすがた

この夏で、ぐんと大きくなった。メイン株は幹幅が1cmを越えつつある。夏休み明けに会うと大人びてる同級生みたいな甘夏だな。

 

続く